『学び合い』の始め方について調べてみた。
こんにちは!ディーンです!
- 『学び合い』聞いたことはあるけど実際どんな授業なの?
- 子どもが立ち歩いている授業って聞いたけど大丈夫?
ぼく自身、やってみたいけどよく分からん!っていうのが正直なところでした。
そこで役に立った本を紹介しながら、
「こうやって始めたらいいんじゃない?」をまとめていきます。
教師のやることは3つ!?
マックにて
— ディーン@小学校教諭 (@deen5y) 2019年3月30日
『学び合い』スタートブック 読了
□課題を提示
□教える、教わる姿勢を褒める
□進度を可視化
ホントにこれだけ!?感はあるけど
面白そう。
教科単位でやってみよう。 pic.twitter.com/uRwGRAFbE6
一時間の授業に関して、教師がやるべきことは簡単に言うと3つです。
- 課題を掲示(5分ほど)
- 学び合いスタート→子どもの教えよう教わろうとする姿勢を褒める。
- 振り返り(5分)
これだけ!?
という感じです。。
実際にこれだけで授業を進めるには欠かせない「あること」が必要なのですが、それは後で、、、
※大まかな流れはこの本がおススメ!
課題を掲示
『学び合い』は分かる子が教える→できるようになった子が違う子を教える
という倍々ゲームです。
そのため、授業の初めと終わりを短くし、活動の時間が増えるほど課題の達成率が上がる、という考え方です。
以前の記事も参考にしていただければ、、、
『学び合い』の根本は「一人も見捨てない」という教育観です。
そのため、初めの課題提示でも
「全員」という言葉がキーワードになってきます。
- 「全員が、面積の求め方を説明できるようにしよう」
- 「全員が〇ページの課題を解けるようにしよう」
指導書などに載っている目標を子どもたちにわかりやすいよう
具体的に、また
全員が達成できたか確認できるものに調整し、その日の課題を決めます。
『学び合い』スタート
「では始めましょう」の合図で子どもたちはグループを組んだり、机を動かしたりして相談や教えあいを始めます。
教師は子どもを見回りながら声掛けをしていきます。
初めは分からないところを聞いて回る、というのもハードルが高いもの。
そこでこんな声かけ
「分からなかったら友達のところに聞きに行っていいよ」
悩んでいる子がいても、教師が教えに行ってはいけません。クラス全体に対して
この問題むずかしいね。でもクラスには解けている子もいるよ。みんなが達成するにはどうすればいいかな
と呼びかければ、できている子が教えに来てくれるでしょう。
またある問題の誤答が多い時、通常であれば活動をいったんストップし、教師が説明してしまいそうですが、『学び合い』では
〇〇の問題を間違えている人がいますね~
と知らせるに留めます。
また、こうした声掛けをしなくても、一人一人の学習状況がわかるよう、可視化することも有効であると述べられています。
例えば黒板に名前札を貼り、課題が終わったら次のマスへ、終わったら次へ、という風にすれば、次に誰を教えに行くか、また誰に教わるかが子どもたち自身でわかります。
ふりかえり
授業の振り返りというと、その日の学習内容のまとめをする時間になりますが、
『学び合い』では「課題の全員達成ができたか」という一点を確認します。
全員達成できなかったなら、それはなぜか、考えさせてその日の授業を終えます。
また、本当に全員達成できているか、テストをすることも考えられますね。
一番大事な「あること」
さて、わざわざ引っ張ってきた一番大事な「あること」
それは教師の「語り」です。
『学び合い』は教育観である、ということは先にも述べました。
その教育観は子どもたちも共有して初めて、『学び合い』は成立します。
その教育観の共有のためになされるのが教師の「語り」です
- なぜ学校に来て学ぶのか
- 子どもの可能性のすごさ
- 自分たちで学び、教えあう授業
『学び合い』の授業を初めてやる前には、こうした意義を説いていきます。
これだけで完結すれば簡単なのですが、教育観はそう簡単に染みつくものではありません。
担任は一年を通して、態度や行動、言葉でその教育観を示していかないといけません。
例えば、授業中
先生!課題一番に解けた!
と子どもが言ってきたら何と答えますか。
「すごいね!」とほめたくなるところですが
褒める=早く解けることがよい
という価値づけになってしまいます。
本来、求めていたのは「一人も見捨てない」のはず。
「よし、じゃあ全員達成のためにできることはなにかな?」
というふうに
言葉かけ=全員達成につながるもの
を心がけます。
この先生は本気で「一人も見捨てたくない」と思っている
と子どもが感じるかどうか、が肝心です。
『学び合い』を成功させる教師の言葉かけ 読了
— ディーン@小学校教諭 (@deen5y) 2019年4月3日
□『学び合い』における言葉かけ
□その中で起きる学習へのダラけへの声かけ
□生活面でのゴタゴタへの対処
それらは全て「1人も見捨てない」という教師の信念に基づいた行動、態度、時には謝罪によってなされる
今まで読んだ中では1番How to的な一冊 pic.twitter.com/m4f29Cbm4Q
一年を通じて継続させるために
『学び合い』や学校生活の意義を「語り」、
子どもたち同士で解決できるよう、横の関係を繋ぐ声かけをする
子どもは誰かに教えるのが好きな子も多いです。
しかし、それが毎日となるとどうでしょうか。
初めは熱心に教えていた子も、だんだんといい加減になってきたり
「この子には教えるけど、この子は教えてもわかってくれない」
と思い始める子もいるでしょう。
『学び合い』の効果が薄れたとき、学級の雰囲気が良くないな、というときどうするか。
教師が「語り直す」のです。
ここで間違っても
「もっと真剣にやれ!」
などと子どもを責めてはいけません
子どものダラけは、
教師自身が「1人も見捨てない」という気持ちを忘れかけているからだと考えます。
先生自身が「1人も見捨てない」という気持ちが弱くなっていました。すいません
と謝るのです。その上で、もう一度
「みんなで頑張りましょう」
と声をかけます。
一年の間に心配になることは必ず起きます。
そのとき
○子どもを信じる
○「1人も見捨てない」を徹底できているか、自身の行動を見直す
こうしたことが大事になってきます。
やる?やらない?
子どもに任せる割合が大きくなる『学び合い』
やり方はわかったけど不安だ、と感じる方も多いと思います
そんな人には週一回から始める『学び合い』が勧められています。
きっと子どもの学力を伸ばしたい、という気持ちはみんな同じ
一斉授業だけでなく、こんな形の授業もあるんだと知っておくだけでも、
視野が広がりますね。