子どもが没頭する学習~簡単実践編~
楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
それは授業でも同じではないでしょうか。
子どもが「なんか今日の授業早かった!」と言う授業を生み出すコツ、教えます。
結論!没頭の3条件プラス1
- ゴールとルールがはっきりしていて、フィードバックが早い
- その場の状況を自分でコントロールできる
- 自分のスキルと行為のバランスが取れている
没頭しやすいもの、といえば何が浮かびますか?
例えば、誰もが一度はやったことがあるであろう、テトリス。
これはまさに三つの要素を全て満たしているのです。
「天井に付かないようにブロックを積むこと」
「横一列揃えば消える」という
ゴールとルール
ブロックの置いた場所が良かったのか、悪かったのか。
瞬時に結果が返ってくる
フィードバック
狙ったところにブロックを置ける
コントロール
そして時間が経つほどスピードがアップし
自分のスキルと行為が離れすぎたところでゲームオーバーという
バランス
これが当てはまるド定番の学習があります。
100マス計算です。
- 全部のマスを計算で埋めるというルール
- すぐ答え合わせでフィードバック
- 自分のペースで計算できるコントロール
- 解く速さによって生まれる個人と課題のバランス
子どもが没頭できる要素が詰まっています。
そして、もう一つ没頭させるポイントがあります。
それがタイムです。
何度かやっていれば、自分がどれくらいで解き終わるか分かってきます。
そして、回数を重ねるごとに「何秒縮まった!」という達成感を味わえます。
こうした自分なりの目標や課題をもつこと、これが没頭のコツです。
実践編
その場丸つけ
明日から始められる没頭のコツ
一つ目は「その場で丸つけ」
例えば算数の授業。最後の5分、10分ほどでプリントや課題を出して、丸つけは授業の後で、なんてことをしていませんか?
没頭の度合いでいうとフィードバックは早いほうが効果的。
そういう意味では、宿題の丸つけも家ですぐにやるのが良いですね。
ドリルの答えを見て写すのではいけないから、担任が回収する、ということもあるかもしれませんが、
「丸つけの大切さを教えて、自分でできる」ように指導する方が大切です。
マイチャレンジ
すぐできる実践、二つ目は「マイチャレンジ」です。
100マス計算で1秒でも時間短縮を目指す、のように
自分なりに価値のある挑戦を見つける、それが「マイチャレンジ」です。
簡単なところだと、タイムアタックの要素を取り入れることが効果的です。
例えば
「1分で『口』を含むたくさん書こう」
「何分でプリントが解けるかな」
など、
ただし、一回こっきりで終わるのではなく、似ている内容を繰り返し行うことで成長を実感できることが大切です。
課題解決風学習
最後は簡単?ではないかもですが、課題解決型学習です。
ゴールとルールがはっきりしているということは
言い換えれば、「本時の課題とやるべきことが明確である」ということ。
「授業の初めにめあてを提示する、なんてやってるよ!」
という方は多いと思いますが、大事なのは学習者自身がその課題に必要性を感じているかどうか。
それを解決するのが課題解決型学習です。
子どもが自ら見つけた課題なら、必要性を感じながら取り組むことができます。
とはいえ、始めるには入念な準備が必要
3学期も残り1か月ほどでできるコツとして
担任からの課題の与え方を変えてみましょう。
課題設定のコツは
「今の自分の力 プラス 4パーセント」
単元計画を考える際、着実に出来ることを積み重ねていくことも大切ですが、
内容によっては子どもにとって簡単すぎることも、、
本時の最終課題や、単元の最終課題がプラス4パーセントになりそうなら、初めにそちらを提示することで没頭を促すことができます。
自分で見つけた課題ではないですが、自分の力で解きたい!と思わせる課題解決風学習です。
まとめ
子どもが没頭している授業だと、先生にとってもあっという間に感じる授業になりますよね。
子どもがもし、あくびをしていたら、没頭のコツ、思い出してみてください!
3分でわかるSociety5.0の学校 【一斉→グループ→個別へ】
society5.0の学校
文科省が考える「超スマート社会」
そんな未来の社会で、学校はどう変わるのでしょうか。
結論!
「一番大きな変化はEdtechの導入
学びの場を個別最適化
教育や学習を科学する視点 」
なかでも、イチ教員として
今後考えていかないといけないのは
学びの個別最適化
にあると考えています。
学びの変遷
これまでの授業は一斉授業が基本でした。
「主体的で、対話的で深い学び」
といったフレーズがよく聞かれるようになったのも、こうした一斉授業からの脱却を目指したものです
かつては、教師から子どもへ教え伝える「知識伝達型の教育」が中心でした。
こうした学びは、一律の能力をある程度保障する、という意味では効率が良かったので、
Society3.0の「工業社会」においては効果を発揮しました。
工場や会社で働く人の「労働力」が、一定水準でキープされていたからです。
しかし、これには二つの課題がありました
- 自分で何かを生み出すこと
- 他者と協力して何かを生み出すこと
そうした課題が浮き彫りになったのがSociety4.0の「情報社会」です。
GAFAをはじめとするプラットフォームビジネスを日本から生み出すことができませんでした。
「主体的、対話的で深い学び」はこうした課題を受けて推進されるようになりました。
こうした学級の在り方の変遷については、さる先生がティール組織に当てはめて分かりやすく示唆してくれています。
そして、今回はさらに「個別の学習」にも焦点が当たりました。
AIの力を使って、一人ひとりに合った学習方法や課題を与えることができる時代。
一斉授業ではできなかった個別の支援が可能になりました。
ここで活躍するのがEdtechです。
これまで学校のデータというと紙ベースが基本でした。
子どもの健康観察やテストの点数など、教師が紙に記録を取る姿は今でもよく目にしますね。
では、そうしたデータは、学年が上がるとどうなると思いますか。
自分の見てきた範囲ではありますが、通知表など、記録として残すものを除いて、その多くが処分されている、というのが現状です
6年生の子が、1年生の時にどんな子だったか、と知りたい時には、データを遡るよりも、当時の担任に聞く、なんてことも、学校あるある。
未来ではそんなことしません!
子ども一人ひとりがどの様な学びをしてきたのか、さらには健康状態や興味の対象など、全てをデータとして蓄積し、最適な学習環境の提供に役立てるのが
スタディログです。
科学的に根拠のある教育
学校での学習をデータとして扱う長所は最適な学習を提供できるだけではありません。
どのような学習に効果があったか分析することができます。
研究授業など、より良い授業を目指して日々努力している先生たちですが、理論的な根拠を持って授業を考えているかというと、必ずしもそうではありません。
また、学校単位での研究はあっても、全国の学校の情報を集めて研究する、なんてことはほとんどできませんでした。
それを可能にするのがEdtech!
なんだか新しい学校が始まる気がしてワクワクします!
机上の空論で終わらせない!
Society5.0の基盤を支えるEdtech、ですが実際に実装されるまでどのくらいかかるのでしょうか、、、
すぐに変わるものではない、とはいえ何もせずにいるのはもったいない!
教師もまた、アップデートが必要でしょう。
その方向性は、すでに示されています。
Society5.0って、、何!? 未来の教育のミチシルベ
アップデートブームの波がここまで
最近何でも「アップデート」されていますね
〇〇2.0をいたるところで見るようになりました。
動画2.0 VISUAL STORYTELLING (NewsPicks Book)
- 作者: 明石ガクト
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/11/05
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
動画2.0、これは良い本でした。。
そして、この流れはいよいよ文科省までやってきました!
society5.0!
いまの日本はバージョン5まで来ていたようです。いつに間に、、、
今日はSociety5.0について説明します。
society.5.0って何!?
society5.0は文科省が中心となって考えられた日本の未来予想図です
今後の施策の方針として発信されており、教員必読となっています。
なぜか
それはこれからの学校のあり方について書かれているからです。
ちなみに今住んでいる現代は
society4.0=情報社会です
インターネットが発達し、ありとあらゆる情報にすぐアクセスできるようになりました。
スマートフォンはその代表でしょう。
そしてきたる!society5.0は「超スマート社会」です。
人工知能が発達し、ありとあらゆるものがネットで繋がります(Internet of Things)。
そしてビッグデータ(これまで扱いきれなかった大量のデータ)の活用が進み、予測不可能な社会になることが予測されています。
予測不可能を予測するって変ですね。
そんな中で、教育とはどうあるべきかということが書かれています。
ちなみに
Society1.0は狩猟社会だそうです。そこから数える!?
Society5.0の目指す学校
- 読解力等の基盤的学力を確実に習得させる
- 公正に個別最適化された学びの場を提供する
- 文理分断からの脱却
この3つがsociety5.0の目指す学校です。
「基礎学力」は今も大切ですが
残りの二つは ...?
小学校教員として個人的に気になるのは「個別最適化された学びの場」ですね。
いろんな子が集まる公立学校、それぞれに合った学びができれば、、、!
それがEdtechの活用です。
EdtechとはEducation とTechnology を組み合わせた造語です。
現在もすでにタブレットなどを授業に活用している所もありますが、今後はそうした「紙とペン」以外のツールが増えていきます
加えて学校には子どもたちの学習状況や健康診断の結果など、多くの情報があります。
さらには、顔認証などの技術と合わせて、子どもの学習態度までデータとして扱えるようになります
その結果
その子に合った勉強法はなにか、何を学ぶのが1番よいか
といったことをITが分析するのです。
子ども一人一人に1番あった学びの場、これが個別最適化された学びの場です。
そんな未来の学校ではどんな教育を目指すのか。
また次回、まとめていきます。
ディーンの一言
ディーンです
2月17日
こんなものに参加することになりました。
「学習の個別化」には興味がありました
以前、こんなニュースを見たからです。
将来的にデジタル黒板はもちろん、顔認証の技術などを使って1人1人の学習状態(成績だけでなく、居眠りをしてるか、集中の度合いまで!)を把握する、なんてことが可能になるそうです。
で す が
今の教室を見てください。
デジタル教科書がまだ使えない教室だってあります。
タブレットの使用なんてもってのほか
そんな中で本当に学習の個別化なんてできるのだろうか。
今、実践している先生方の話を聞いてみたい!
そう思って思わず申し込みをしましたが、、、、
これ、参加人数15人ほどなんですよ
しかも、先進的な取り組みをされている先生方、
一方的な講義で終わるはずがない、、、!(いや、わからんけど)
ってことは自分の中で引き出しなり、知識なりをもってないと、迷惑かけるんじゃ、、
というわけで勉強しました。
学びの個別化
これから勉強したことを発信していきます。
よろしくお願いします(^^)